ハウスメーカーは何を基準に比較すべき?(選び方のコツや注意点について)
こんにちは、もつにこみです。
本記事をご覧の方の多くは、数多くのハウスメーカーを比較されている方かと思います。
本当にお疲れ様です。
私も、毎週末のように展示場に行っているので、日に何件もハウスメーカーを比較する苦労はお察しします。
しかし、いくつものハウスメーカーを比較していく中でこんなことは思いませんでしたか?
・住宅って何を基準に比較したらいいの?
・通知表のような公平な比較項目は無いの?
本記事では、そんな方々の疑問を『住宅メーカー勤務』『趣味は住宅展示場巡り(笑)』の私が、超絶わかりやすく解説をしたいと思います!
数々の比較をして疲れてしまった方などは、是非ご覧ください!
現時点でわからない用語があっても全然OKです。
丁寧に解説していくので、気楽にご覧ください。
◾️建築物省エネ法とZEH基準について
まず初めの比較基準は『法』です。
流石に法に違反しているハウスメーカーで、お家を立てたく無いですよね笑
勿論建築にまつわる『法』は沢山あるので全てチェックしていては疲れてしまいます。
そこで、今回は最近改訂があって意外と見落とされがちな『建築物省エネ法』に焦点を当てて解説したいと思います。
<建築物省エネ法とは?>
この法律は平成28年(2013年)に施工され、昨年の4月1日(2020年)に説明が義務化された最近の法です。
以下、国土交通省の資料抜粋です。(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou_assets/img/library/onlinetext_zenkoku.pdf)
簡単にいうと、国はエコ住宅をゴリ押ししてて、エコ基準に劣るおうちを建てる際は、お施主様にちゃんと説明してね。という法改正です。
上記の方は、環境問題や脱炭素、パリ協定などさまざまな社会問題を根拠に成り立つ方なので、この基準が緩まることはなく、むしろ今後一般化される基準になることが予想されます。
どうせ、これから流行るならこの基準の守れている住宅にするべきだし、この法律を知らないハウスメーカーはその時点で足切りが出来ると言えます。😌
トレンドに疎いアパレル店員のおすすめ服は着たくないですよね笑
<ZEH(ぜっち)基準について>
聞き慣れない言葉だと思いますが、安心してください。
まず初めに言葉の意味を解説すると、『ZEH(ぜっち)』とは『ゼロエネルギーハウス』の略で、大手ハウスメーカーや工務店が、目指す次世代の『エコハウス基準』と言えます。
図で見ると、上記のように
『家の性能が高く(あまりエネルギーを使わない)、エネルギーを作れるお家』のことをZEH基準のお家と言います。
ZEHは、使うエネ+創るエネ≦0のお家!!
また、上記の基準は国が言っているだけではありません。
住宅産業新聞社より(https://www.housenews.jp/house/18156)
この図を見てわかるように、近年大手ハウスメーカーもこのZEH化に舵を切っているのです。
このような背景を踏まえて、ZEH基準を満たす家なのかどうかを1つの判断材料にするのは良いかも知れません。
展示場に行った際は、得意げに聞いてみてください。
ちょっと、お宅のメーカーの『ZEH基準』とやらのお話を伺いたいのですが…(笑)
◾️住宅の通信簿である『住宅性能表示制度』
ここまでの話を聞いて、皆さんは『法』や『ZEH規準』を基にした大まかな比較ができるようになりました。
しかし、肝心の『比較項目』がおざなりでは、結局100戦練磨も営業マンにいいように扱われてしまいます。
この章では、ハウスメーカのーの公平な比較基準の1つになりうる『住宅性能表示制度』についてご紹介したいと思います。
<住宅性能表示制度とは?>
住宅性能表示制度とは、ハウスメーカーと関係のない第三者機関が評価する制度で、
住宅に関する下記10項目について、同一規準で比較できるツールとなっています。
(三井ホームホームページhttps://www.mitsuihome.co.jp/home/technology/support/quality/seinou/)
上記の画像は、三井ホームさんの例でわかりやすいのがあったので引っ張ってきましてた。
このように、住宅にまつわる10項目について数値で定量的に比較することが出来るのが、この表の特徴です。
まともなメーカーなら、この制度を知ってるし何かしらデータはあるはずだからカマかけてみるのもありです。笑
<住宅性能表示制度の欠点>
上記の比較表は一見公平な目線で住宅メーカーを比較できる最適な規準のように思えますが、実は欠点もあります。
それは、『最高数値=安心ではない』と言うこと。
例えば、一番上の「構造の安定」の耐震等級などがいい例です。
耐震等級は全部で3段階の評価に分かれていますが、それぞれ建築基準法の『1倍』『1.25倍』『1.5倍』を意味しており、大手ハウスメーカーは普通に1.5以上の数値で競っていたりします。
つまり、等級が最高の3でもMAXではないと言うこと!
上記の表は、比較の項目にはなりますが、性能の比較を突き詰めるとなると具体的数値として書くハウスメーカーに確認をするしかないのが現状です。
また、細かい話になりますが、上記の項目は『保証』や『デザイン』など性能以外の項目が抜け落ちているので、そういった比較項目を個人で用意する必要がある点もデメリットと言えます。
◾️まとめ『ハウスメーカー比較のやり方』
住宅は、一生に一度の買い物なのに何故か知識を積む場所が不足しています。
車のスピードやエンジン、フォルムの魅力をどんなに説明されても、免許がなければ使いこなせる日は遠いし、本当にいいものかわかりませんよね。
それは住宅も同じ!
今後も皆さんの『住宅リテラシー』を高めるべく、情報発信し続けるつもりなので、ぜひ皆さんも僕と一緒に『いい意味で厄介な御施主様』になりましょう!笑
それでは、また次回の記事で!